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【スプラトゥーン2】先行試射会の感想と考察:期待通り面白いが、前作よりゲームスピードが落ちる懸念有り

2017年3月25日と26日に計6回のスプラトゥーン2先行試射会が開催された。私はその内の4回に参加した。この記事では試射会の感想と、ゲームシステムと装備の簡単な考察、そして製品版への期待と懸念をまとめる。

また、武器の詳細データはいのせ氏のツイートからお借りした。

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試射会の感想

結論から言うと、期待通りに面白かった。最近はイカをほとんどやらずにスマブラやゼルダなどのゲームをしていたが、やはりイカは面白いゲームだと改めて認識できた。良かった点をまとめると

  • グラフィックやモーションが精錬されている。マニューバーの勝利ポーズなどはお気に入り
  • ローディング時間中にボタンやスティックを倒すとBGMにエフェクトがかかる。こういうさりげないサービスは任天堂らしい
  • 武器の個性が強くなった。メイン武器はスプラ1に比べて強化されている物や長所を尖らせた物が多く、彩り豊か
  • マニューバーやカーリングボムなど、新規武器で新しく出来るようになったことが多い
  • 「スプラ1の○○っぽい」スペシャルが少ない。綺麗に一新されている
  • 橋が追加され、地形に立体感が出た
  • デス中のプレイヤーの武器、画面内でデスしたプレイヤーの名前、味方のメインギアパワーが分かるなど、画面内の情報が多くなった
  • Xボタンでマップを表示する形式に変わり、ゲームパッドでなくともプレイできるようになった。つまりコントローラーの自由度が上がった
  • プロコンが操作しやすい。スマブラなどでGCコンに慣れている人は是非使うべき
  • ハードがswitchであるため、ゲームをプレイする場所の自由度が上がった
  • 外人プレイヤーとも割とまともに撃ち合えるなど、ラグが緩和されたような気がする

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△画面上部のイカ表示がスプラ1との最大の変更点。敵味方の武器構成、スペシャルの有無まで分かるようになった。全体的な戦況やデス状況が分かるのは従来通り

 

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△Xボタンを押すと画面に表示されるマップ。味方の武器やメインギアパワーが分かる

 

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△自分で倒した敵でなくとも、画面内でデスしたプレイヤーの名前が分かる

 

ゲームシステム考察

現在判明している前作からの変更点をまとめる。描画は60fps(1Fが1/60秒となる)、最大体力及び最大インクタンク量は100とする。

  • 敵インクによるスリップダメージが0.50/Fに増大した (前作では0.42/F)
  • ダメージ回復不能時間が90Fに増加した (前作では60F)
  • 通常状態のダメージ回復量が0.25/Fに増加した (前作では0.20/F)
  • デス時、落下時の復活時間が増加した可能性がある*1
  • スペシャルが全体的に前作より弱い。発動が遅い、硬直が長い、目立つ、長射程に対するリスクが高い、キルを取りにくいなどの欠点が多い
  • あくまで試射会の2マップの話であるが、マップの見通しが前作より良い傾向にある。中央付近を制するとほぼ全ての敵の進入ルートを監視できる

これらの変更によって起きると予想されるゲームプレイの変化は、以下の通り

  • スリップダメージ増加、回復不能時間増加により、敵に与えたダメージが保存されやすくなり、長射程武器とボムが強化された。また、体力回復まで従来より長い時間待つ必要があるため、連キルが難しくなった
  • スリップダメージ増加、スペシャル弱体化により、打開が困難になった
  • スリップダメージが増加したため、敵の位置がマップに映りやすくなった。これも打開が難しくなる変更点
  • 復活時間が伸びた可能性があり、1デスの重みが上がった。長射程武器の強化、短射程武器の弱体化に繋がる変更である
  • マップの見通しが良くなり、長射程武器が強化され、打開が困難になった。勿論試射会の2マップの話で、製品版の他のマップではどうなるか分からない

このように見ると、全体的に短射程武器弱体化、長射程武器強化に向かっている傾向が見られる。加えて1デスの重みが大きく打開が困難ということもあり、長射程で慎重に牽制し合うような試合が増える恐れがあり、ゲームスピードが下がるかもしれない。勿論、製品版のギアパワーやマップによる所も大きいため、あくまで予想である。

 

武器考察

試射会で使用したり、相手をして思ったことを簡単に書く。

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スプラシューター

スプラ1と同じような感覚で使えるベーシックな武器。弾数100、ファイアレートは6F。期待通りに強いが、前作では弾数111だったのでインク効率が下がっている模様。

クイックボムの仕様はアプデ後に近く、インクタンク満タン状態でも2個までしか投げられない。前作通り直撃1発と爆風では倒せないようで、運用には攻撃ギアが必要になると思われる。

今作はジャンプ撃ちを立ち回りで多用できる武器が減ったため、ジャンプ撃ちをガンガン使えるシューター系の武器の個性が強くなった。

スプラローラー

最大の変更点は縦振りの追加。空中でローラーを振るとローラーを縦に振って射程が長く横範囲の狭い攻撃を繰り出せる。インク消費量が増加し横振り9回でインク切れになり(前作では12回)、塗り進みのインク消費量は0.135/Fに増加した(前作では0.1/F)。横振り21F、縦振りは31F。塗り進みを続けると塗り進み速度が上がるという強化を受けている。

キューバンボムに関してはおそらく前作とほぼ同様。

自分で使ってみた感触では縦振りはあまり強く感じなかったが、相手をしてみるとそこそこ厄介だったのでポテンシャルはあると思われる。塗り進み速度強化は単純な強化であるが、戦闘に大きく影響する強化点ではない。

スプラチャージャー

ただでさえ長射程が強くなる可能性が高い今作において、最大75Fの間チャージ状態をキープしてイカ移動できる「チャージキープ」という新技が追加され大幅に強化されており、相当に未来が明るい武器だと思われる。キープ状態解除から射撃までは33Fかかるが、それでもメリットの方が遥かに大きい。

スプラッシュボムに関してはおそらく前作とほぼ同様。

このままではチャージャートゥーンになりかねない性能をしているが、果たして製品版ではどうなるか。

スプラマニューバー

新武器。射撃中にジャンプ入力で緊急回避のような「スライド」が使える。通常時のファイアレートは12発/sであるが、スライドから32F目に射撃でき、スライド後の射撃はファイアレートが15発/sに増加する。スライド中に無敵時間等は全くない上に、スライド距離もそれほど長くなく、32Fの射撃不能時間は決して短くないため、あまり戦闘中にスライドを乱用できるものではない。

カーリングボムは直撃による確一がなくなった代わりに他の点が大幅に強化されたチェイスボムという印象で、インク消費6割でインクの道を作ることができる。慣性キャンセル可能、起爆は確一、壁に跳ね返ると速度アップという面白くて強い仕様に恵まれており、最強のボムとなるポテンシャルを秘めている

従来のスプラトゥーンではできなかったことを色々やれる武器であり、まだまだ開拓の余地がある武器。

 

スペシャル考察

マルチミサイル

200p。ロックオンした敵に誘導ミサイルを放つスペシャル。ロックオン画面では全ての敵の位置が分かり、ロックオンした敵はミサイル着弾まで位置が分かる。簡易センサーとして使えるほか、敵を強制的に移動させられるためハイパープレッサー使用中の敵やキャンプ中の敵に効果が高い。多数の敵をロックオンすればその分ミサイルの弾数が増える。ミサイルは必ず頭上から降ってくるので橋や金網の下に行けば回避可能。ミサイル単独でキルを取るのは難しいが、位置バレした敵をミサイルと共に追い詰める立ち回りが可能。

性能は控えめだが汎用性が高い。前作のバリアやダイオウに比べると全く強くないが、これでも試射会の4種スペシャルの中では一番強いのではないだろうか?

ハイパープレッサー

180p。射程無限、壁貫通という凄いスペシャルだが、確殺弾数が多く照準移動速度も遅いため、理不尽なキルは期待できない。使用中は非常に目立つ上に移動速度が著しく落ちるのも難点。ちなみに潜伏中の味方に当てると飛沫が出て位置バレする。現状では前作のメガホンより弱いかもしれない。

試射会のマップではほとんど使い道がなさそうだったが、製品版のマップでは使えるかもしれない。

ジェットパック

180p。空中をホバー移動しつつブラスターで攻撃できるスペシャル。ジャンプボタンを押すと空中でスライド回避っぽいことができる。終了間際に効果音が鳴り(かなり大きいので付近の敵にも聴こえる)、終了すると使用開始場所(ジャンプマーカーあり)にジャンプして終了する。着地狩りされそうな場合はスライド回避で逃げると格好いい。

とにかく目立ち、チャージャーの的になること必至。そうでなくとも敵の接近を許すとデスするリスクがある。スペシャル使用中に使えるブラスターの弾速は非常に遅く、直撃を当てることは大変困難で、勿論爆風では確殺できない。相手が短射程だけなら使えそうだが、果たして対抗戦や大会でそのような試合があるのだろうか?

スーパーチャクチ

170p。空中に跳び上がり、着地と同時に周囲に確一の爆風を発生させるスペシャル。

接近戦のごまかしに使えそうだが、発生がかなり遅いため警戒している相手にはまず当たらず、そのまま着地狩りに移行される。無敵時間がないため跳び上がり中は長射程武器の的となる。使い所はありそうだが色々とイマイチなスペシャル。エリア塗りで使える可能性あり…?

 

製品版への期待と懸念

前作「スプラトゥーン」発売から2年も経過していないこともあり、スプラトゥーン2は多くの要素を前作から引き継いでいる。そのため順当な改善点が多く、ゲーム自体にユーザーを驚かせるような仕様追加や変更点はない。むしろ、最大の進化はゲームハードがswitchになったことで、簡単にオフライン大会やオフ対戦会が開けるようになったという点は大きな変化である。元々が面白いゲームなのでハードの自由度が上がったという点だけでも大きな利点となる。

懸念事項として、前作より地味な試合が多くなるのではないかという点が挙げられる。ゲームシステム面で長射程武器が優遇されている可能性が高く、遠距離でチマチマ牽制合戦をする地味な試合が多くなる恐れがある。またスペシャル弱体化やインクスリップダメージ増加は打開を困難にするため、逆転劇の起こり辛い、これまた地味で、悪い意味で順当な試合が多くなってしまうかもしれない。

スプラトゥーンが硬派なシューターゲームを目指しているとはあまり思えないが、前作と違い、ただでさえ前作経験者と新規勢で差がつきそうな今作で硬派な要素を強くしてしまうと、プレイの面でも観戦の面でも、あまり新規のプレイヤーが寄り付かなくなってしまうのではないかと心配してしまう。

個人的には逆転劇のある派手な試合の方が好みであるため、是非ともこの要素は残しておいてほしい。

 

 

*1:デス時、落下時の復活時間が復活短縮メイン1状態でそれぞれ7.5秒、5.5秒に増加した可能性がある。前作ならば復活短縮メイン1状態の復活時間はそれぞれ7.3秒、4.85秒である。ただし、今作の復活短縮ギアの影響を計測できないため、詳細は不明