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ゼノブレイド3 ストーリーとキャラクターの不満点・疑問点・問題点まとめ【ネタバレあり】

この記事では、2022年7月29日に発売されたゼノブレイド3(Xenoblade3)のストーリーとキャラクターに関して、個人的に「気になった点」をまとめる。ストーリーのネタバレを含むので閲覧には注意してほしい。

強調しておくが、ゼノブレイド3は総合的には10点満点中7点くらいの作品だと感じており、好きな点も沢山ある。この記事ではあえてストーリーとキャラの不満・疑問・問題点のみを抜き出している。

なお、Ver.1.1.0の難易度ハードでサブクエスト含む全クエストクリア、★10スーパーユニーク含む全ユニークモンスター撃破、マップ全埋めを達成した後に記事を作成している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



以下、ネタバレあり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ストーリーの不満点・疑問点・問題点

ゼノブレイド3のストーリーは、ゼノブレイド1, 2両方の要素を随所に織り込み、ファンサービスを多く取り入れたものになっている。インタリンクがケヴェスアグヌス2世界の融合を暗示していて消滅現象に繋がる点など、個人的に好きな設定もあった。

しかし不満を覚えた箇所も多く、見直せば見直すほど評価が落ちていくストーリーだった。気になった点を具体的に示すと以下のようになる。

長々と説明した設定や伏線の数々が回収されない

長いので「キャラクターの不満点・疑問点・問題点」の項で各キャラごとに記載する。

寿命が「10年」であることに特段の理由が無い

ケヴェスやアグヌスの人間の寿命は10年しかない。これは今作の暗い世界観を構成する重要な設定だが、「10年」という期間に必然性がない。早い話が20年でも似たような物語を作れてしまうし、天寿を全うする兵が減る点ではメビウス側にとっても都合が良い。 *1 *2

プレイヤーから見て意外な展開が少ない

死亡フラグを乱立したあげく結局そのまますぐ死ぬムンバや、不穏なシーンを入れまくったあげく案の定裏切るシャナイアからも分かるように、プレイヤーにとって順当な展開が多い。

ティーを訪れたとき、主人公達は人間の本来の有り様を見て衝撃を受ける。しかし、人間の本来の一生はプレイヤーにとって既知のことであり、普通の人間がアイオニオンにも居るという情報だけでは特段衝撃的とも言えない。

さらに、黒幕がゼットであることもプレイヤーは序盤から知っていることで、彼がラスボスであっても何の意外性もない。ゼットが「本当に」ラスボスだと判明して拍子抜けしたゼノブレイドプレイヤーは多いのではないだろうか? *3

多くのメビウスが下衆に過ぎず、そうである必然性もない

作中で出会う25名のメビウスのうち、17名程度は思想信条もなく人の命を弄ぶ外道であり、ゼノブレイドの「アクヤク」としては軽薄すぎるように思えた。

メビウスは未来に進むことを恐れる弱者であるが、弱者であることと非人道的であることは全く別の話。また、メビウスは生きるために人間の命を必要とするが、生きるため動物を食らう必要があっても屠殺を好むとは限らないように、彼らが殺人(またはその見物)に愉悦を見出す必然性はない。手っ取り早く戦わせるために安直な性格付けをしたように見える。 *4 *5

融合前の2世界が「皆が望む未来」だったという前置きがほとんどない

エンディングではケヴェスアグヌスそれぞれの世界が分断され、オープニングと同じ時間軸の、2世界融合前の状態に戻る。離別前にオリジンが作動する様子が見られるので、(そうは見えないものの)おそらく当初のオリジンの機能通り2世界の「再生」が行われたものと推測される。

理には適っているように見えるが、メリアとの会話にあった「未来を斬り開く」「望む未来を紡ぐ」というフレーズからは想像しにくい後ろ向きな帰結であり、この結末を目指していた描写が少ないので唐突な印象を受けた。登場人物が皆楽観的である一方で明確に離別しており、ハッピーエンドなのかビターエンドなのかすら分からない。終盤の各所の力尽き具合を鑑みると、本来想定していた終わり方は全く違っていたのではないかと邪推してしまう。*6 *7 *8 *9

2世界が再び融合する懸念が残る

もしエンディングで以前の状態に戻っただけなのであれば、2世界が再び「互いを求め」融合を開始する可能性は十分にあり、ゼット再発防止策が生まれない限りまた同じことの繰り返しとなる。こう考えると「いつの日か必ず 共に歩める日が来る」というニアの言葉のニュアンスも全く異なってくる。根本的な解決になったのか定かではなく、個人的には今ひとつ消化不良の終わり方だった。

 

収容所編が破綻だらけ

メインストーリー5話では、主人公達がロストナンバーズの作戦に参加し、アグヌスキャッスル下にあるリ・ガート収容所に潜入する。シャナイアの裏切りにより作戦が筒抜けとなり、脱出に失敗した主人公達はアグヌス勢力に捕えられる。問題は、この一連の収容所編がプロットホールだらけになっていることだ。

潜入作戦が杜撰すぎて成立していない

潜入作戦はシャナイアの裏切りによって失敗したが、この作戦は裏切り以前の段階でラヴィア砂丘島並みに穴だらけであり、数々の破綻を生み出している。

  • 情報収集が第一目標であるはずなのにゴンドウ救出を優先する
    そもそもリスクを犯して収容所に潜入するのは、収監されたゴンドウから真の女王の居場所を聞き出すためであった。つまり情報を持ち帰るのが最優先目標であり、ゴンドウ救出はあくまで副次目標に過ぎない。しかし、なぜか各所でゴンドウ救出が最優先目標にすり替わっている(少なくともユーニやジャンセン、囚人達は目的を勘違いしている)。しかも、ゴンドウを脱走させるとなると後述する識別装置の問題が残るが、何もフォローは無い *10 *11

  • なぜか大人数で潜入作戦を行う。しかも重要戦力である上に潜入に不向きなウロボロスまで全員潜入させる
    潜入というものは最小限の人数で行うのが常識だが、なぜか主人公達ウロボロス6人とウロボロス候補生達5人を潜入させる。戦闘前提の作戦ならまだしも、本作戦の目的は情報収集であり、複数人で行く必要すら無い。
    さらに、主人公達ウロボロスは重要戦力であり、メビウスの索敵で素性を知られないよう眼帯をつける必要があり、容姿や特徴を看守に通達されている恐れがあり、看守に素性が露見すれば即抹殺される身分である。すなわち、潜入任務には明らかに適さない。*12
    結果として、同行させたシャナイアに寝返るチャンスを与え、ウロボロスが敵に捕えられてしまった。潜入後のウロボロス候補生達は何の役にも立っておらず、無用にリスクを高め損失を最大化する大失態となった

  • 指揮官のモニカが至極いい加減な理由で脱出計画を丸投げする
    人を逃さないための収容所に潜入するのに、「ケヴェスのアナイアレイターを破壊したお前達だ。逃げ出すだけなら造作もなかろう」というメチャクチャな理由で脱出計画立案を押し付ける。アナイアレイター破壊と収容所脱出は全く別の話であるし、そもそも主人公達はロストナンバーズの襲撃に乗じてケヴェスキャッスルから脱出した。そしてこの事実はモニカも知る所である

  • 黒い霧と夜の闇に紛れて収容所付近に行くが、移動に使った船を放置する
    回収人員がいないので、船はそのまま自然窟入口に放置していると考えるのが妥当。夜間に潜入しても、周囲から丸見えの場所に翌朝以降まで船を放置したのでは何の意味もない

  • 脱出時に外部から供給される戦力がキサメ1人だけ
    ティーと連携しなかったせいで、キサメの身に何かあれば全て瓦解するという、馬鹿馬鹿しいほどに脆弱な作戦となっている。ロストナンバーズの戦力でエヌを抑えられることはケヴェスキャッスルで実証済であり、脱出予定の日時を合わせ連携していれば、シャナイアの裏切り込みでも作戦は成功していた可能性すらあった

  • 死亡・脱走した囚人の識別装置を使い回して潜入する
    「退職社員の社員証を使ってオフィスに忍び込む」ようなまずあり得ない話なのだが、特にフォローもなく受け入れられる。「囚人一人ひとりを識別装置で管理している」とキサメから聞けるので、個人を識別しない仕様とは考えにくい *13

  • 識別装置の警報システムを外したのに、「識別装置が有効になる」という理由で脱出経路候補から通風孔を外す
    潜入のためクライトが識別装置の警報システムを外したのに、なぜかタイオンが識別装置の警報システムを理由に通風孔からの脱出案を却下し、完全に矛盾している。*14
    なお、通風孔を却下した理由には通風孔内の高低差もあるが、こんなものロープ1本持ち込めば解決する話である。もし通風孔を利用していれば潜入初日の脱出すら可能だっただろう。通風孔と自然窟を結ぶルートは潜入時に初めて開通したもので、敵から警戒されにくく脱出経路として適している

  • 事前に用意した数パターンの脱出計画をどれも検討しない
    ビニング島での作戦会議にて、ジャンセンが複数の脱出計画を立てたことが分かるが、潜入後はなぜかいずれも検討しない。ゴンドウがおそらく即興で考えたであろう「3日後の一斉蜂起」というハイリスクな案より劣るものしか無い状態で潜入したのだろうか

 

潜入直前に眼帯を外す

収容所潜入直前、囚人が眼帯をつけていないという理由でランツが眼帯を外すことを提案し、なぜか受諾される。しかも作戦会議でメビウスの索敵をどう防ぐか質問していたユーニが真っ先に「だな」と了承しており明らかに不自然。

主人公達の服装が囚人と明らかに違う時点で眼帯だけを気にするのは不可解であるし、何よりユーニの質問を受け眼帯でウロボロスという素性を隠せると答えたモニカの話、ウロボロスだと看守に見破られた瞬間に作戦失敗というジャンセンの話を無視している。なぜか大きな問題にはならなかったようだが、周囲の黒い霧の影響によるものだろうか? *15

 

囚人達と異なる服装の主人公達に看守が気付かない

ロストナンバーズの囚人達とは明らかに異なる服装の主人公達を看守が見過ごす。オリーブが作戦会議で「識別装置をつけていれば怪しまれることなんてない」と言うが流石に限度があるし、収容所ではオリーブに「改造している装置を看守に見られないよう気をつけなよ」とも言われる。識別装置を目視させている説は成り立たない。

しかも、前述の通り容姿を囚人達に合わせるために主人公達は重要装備の眼帯まで外している。服装によって不自然な状況が発生するのはこの場面に限ったことではないが、収容所編においてはゲーム上の都合という言い訳も苦しい。

 

通信もブレイド抜刀もできる収容所に1000人以上長期間捕まっている

拘束具もされず自由に会話でき、処刑される予定の大人数・元兵士の囚人達が、いつでも通信・武装できるという極めて不自然な設定。こんなもの誰がどう見ても収容所として成り立たない。なお、瞳通信はノアとジャンセン間でしか確認できないし、周囲に黒い霧があるのでおそらく外部連絡はできない。*16 *17 *18 *19

 

 

 

キャラクターの不満点・疑問点・問題点

ゼノブレイド3は登場人物が多く、しかも長大なメインストーリーとサブクエストを通じて各キャラの掘り下げを行う作品である。全主要キャラの個性や背景、長所等が説明される点は大変素晴らしい。

しかし、一通りプレイしてもほとんどの主要キャラについて気になる点が残る。多くのキャラをある程度は好きになれたが、かけた時間の割に感情移入しにくいと感じた。

 

主人公達

ノア
  • 1人のキャラクターとしてはまだ許容できるが、主人公としてはあまりに問題の多いキャラ。特に非道徳的な行動をしながらその自覚が無い点は致命的に思える

  • 「敵であっても命の安らぎは必要だ」という信念を持ち、コロニー4の兵士を多数殺害したメビウスケイや、ヨランが生み出した泥人形の残骸までも義務感でおくる。一方で、その他のメビウスはほとんどおくらず行動に一貫性がない。特に、ノアがおくりびとになるきっかけの1つを作り、ノア達を守るために自死した元親友のヨランすらおくろうとしないのは実に薄情に思える *20

  • 1000年以上前、ノアはゼットとの取引に応じ、ミオを蘇らせミオと自身をメビウスにしてもらう代わりにシティーの人々を抹殺した。その事実を知ったノア達は「選べる訳がない」「選べないものを選ばせるなんて酷すぎる」とゼットを非難する。しかし、ゼットが創った世界での苦渋の決断だったとはいえ、至極利己的な理由で大量殺人を行う選択をしたのは過去のノア自身であるし、その全責任をゼットに平然と転嫁しているのは悪質である *21

  • 作中で圧倒的な強さを発揮するが、強さの理由付けが薄い。幼少期から剣術に長けていた描写は戦いを嫌っていた性格に合わないし(どんくさくて戦いを嫌っていたミヤビの方が自然)、魔剣ラッキーセブンは単にリクに託されただけでノアだけが使える特別な剣というわけではない。ノアの長所として「意志」の強さが挙げられるが、エヌからも推察される異常な執着心を考えると素直にプラスに捉えられない *22

  • 逆境を自らの手で打破することが少なく、主人公感が薄い。ケヴェスキャッスルではメリアとロストナンバーズに救われるし、収容所ではすぐ諦めて投降前提で戦うし、アグヌスキャッスルではミオに助けられるし、ラスボス戦すら自らの手ではトドメを刺せない。2話のメビウスケイ戦が一番主人公らしかったのではないだろうか *23

  • 「天然」設定がありズレた発言を度々するが、たまに度を越えて無神経になる。たとえば余命2ヶ月のミオに対して「まだ二月も残ってるだろ?」「とりあえず一晩ゆっくり休んで 気持ち切り替えて」と発言して逆上させている。しかもそれをセナに注意された翌朝、ミオに先に謝らせている *24 *25

  • 旅を始めて間もなく不殺ルールを定めるが、キズナグラムで確認できるようにサブクエストで何人か殺している。罪悪感を覚える描写もない *26 *27

  • エヌと対面した際に頭痛に襲われる陳腐な演出があるが、いつの間にかなくなる。特に説明もなく、全く回収されない

  • 序盤で「いつか自分なりの旋律を奏でたい」と言うが、いつの間にか言わなくなる。クリスが主張や思想のことを「調べ」と表現していたのでそれで回収したのだろうか

  • オリジン突入時、途中からノアが操舵を担当する。全く脈絡がなく、なぜそのままリクが操舵しないのか不明

  • エンディングにて、「進みたい者 留まりたい者」「この世界には 色んな人の想いがあった」「俺達に それを選ぶ権利なんてあるのかな」と言い出す。散々「留まりたい者」を斬り伏せてきた後で言うのは遅すぎる

 

ミオ
  • コロニーシータ時代、訓練成績最優秀にもかかわらずおくりびとに任命されるが、その理由が明かされないおくりびとの旋律に合わせた戦闘スタイルと同じく、無駄にムービーの尺だけ取って何も説明されない

  • ミオのサイドストーリーで「(おくりびとは)後方にいる分 死なずに済む」「私達は楽器を奏でるだけ」とあるが、ノアとの初対面時は最前線で戦っている。8期の先輩達を訓練でボコして登用でもされたのだろうか? *28

  • 余命2ヶ月の時点で手の感覚が落ちる描写があるが、この設定はその後全く回収されない。他の10期兵は寿命の寸前まで最前線に出ている意気軒昂な連中ばかりだし、ミオ本人ですらこの描写の後にメビウスオー&ピーを殴り飛ばしている

  • 上記のメビウスオー&ピーを殴り飛ばすシーンにて、ミオは「人の命を弄ぶな」と激昂するが、彼らは命令違反を繰り返すエセルとカムナビを再三の警告の後やむなく殺害しただけで、特段弄んだわけではない。これはミオに限ったことではないが、怒りのポイントが「相手が非道かどうか」よりも「親しい人が被害を受けたかどうか」にあり、個人的にあまり共感できなかった *29

 

ランツ
  • ヨランが自身の身代わりとなり、崩落した建物に潰され死亡したことがトラウマになっているが、ムービーを見る限りさっさとその場を離れていればランツもヨランも回避できた事故であった。不意の崩落ならともかく、崩落しそうな建物を見たヨラン達に助け出された直後、ノアに急かされてもなおヨランと一緒に悠長に歩いている。一番「動かなきゃならない」場面で何をしているのか

  • 自身のサイドストーリーでは、ケヴェス兵(仲間)を襲撃することに強い抵抗を覚えており、周囲に八つ当たりする。しかし、普通にゲームを進めていれば大量のケヴェス兵を既に倒している時点なので、あまりに白々しい。不殺設定があるから平気ではなかったのか *30

  • 初めて軍服から着替えるとき、ミオ達の前で着替えることを恥ずかしがる描写がある(ノアやタイオンも同様)が、その後特に回収されない。ウロボロスの力を得て何らかの変化があったのかもしれないが、イスルギのヒーロークエストでは皆の前で平気で裸になっており真相は不明

 

セナ
  • メインストーリーでもサイドストーリーでも影が薄い。シャナイアとのシーンが多いが、ほとんどがセナにとってマイナスのシーンしかない。さらに、自身のサイドストーリーの出番はシャナイアとゴンドウにほぼ取られていて不憫

  • シャナイアとの類似性を強引に示されるが、実際はあまり似ていない。収容所でのランツとの話を抜きにしたとしても、シャナイアとゴンドウの険悪な関係はセナとミオの良好な関係と似ても似つかないし、ゴンドウのクラスを模倣していたシャナイアに対しセナは食事くらいしか模倣していないし、明確に序列でゴンドウより劣っていたシャナイアに対しセナは仲間に侮られていた程度。それなのに当人が勝手に気にしてシャナイアの不自然さを看過してしまった *31

 

ユーニ
  • 中盤以降の影が非常に薄い。「再生」のメカニズムが判明した後はストーリー上の役割を喪失し、ノアやミオの出自が判明してからはますます影が薄くなる

  • ムービー中の台詞に矛盾が多い
    • 序盤、目視できる位置にある大剣のことを「南の果てにある あのでっかいやつ」と言うが、大剣は明らかに東の果てにある
    • フォーニス地方南下のため東西ルートを比較検討した際、東ルート上にコロニー4が展開している可能性を知りながらそれを言い出さない *32
    • ケヴェスキャッスル潜入時に「万が一衛兵に見つかったら 音もなく速やかにダウンさせる」と言うが、このゲームでステルスキルはほぼ不可能である
    • 収容所編で、事前にメビウスの索敵を防ぐ方法を質問して眼帯の説明を受けたにもかからわず、潜入直前に眼帯を外す提案を受けあっさり了承している

  • それなりにメリアと関わっていたのに「ロイヤルサモナー」のクラス継承役をノアに取られる。種族と性別、エーテル攻撃メインという点まで一致しているユーニが継承すべきだろう

 

タイオン
  • 戦術士でありながら戦術面でそこまで貢献していない。自身のサイドストーリーでは上手くタイオンの作戦が決まったが、そういう場面の方が珍しい

  • フォーニス地方を南下する際、少々危険だが最短という理由で西側のルートを提案する。しかし既プレイなら分かる通り西側は遠回りな上に、北からは通行不能の最悪なルートであり、「危険」ということしか合っていない *33

  • ケヴェスキャッスルのアナイアレイター破壊時、ムービーを見る限りタイオンの作戦にあったオートバランサーではなく、砲身の冷却機構を破壊している。冷却機構についてはユーニに質問されて初めて説明した上に、冷却機構の破壊によっても目的を達成できるという説明は無かった。作戦上極めて重要な情報の共有を怠ったことになる

  • モニカの問題だらけの潜入作戦にろくに異を唱えず、唯一意見したのは囚人の脱出法という二の次の箇所。矛盾した理由で脱出経路候補から通風孔を外したのは前述の通り。一方で、脱出直前までは順調だったゴンドウの作戦は「美しくない」と言い、まるで見当外れの評価をしている

  • エセルが「(大剣の大地に至るルートとして)北はお勧めはしない」と言った後、セナに「タイオン 正しかったね」と言われ「当然だ」と返すが、そもそも北ルートは通行不能であるし、彼が南ルートを提案したことはないし、ここまでに南北のルートを比較検討したことはない *34 *35

△もっと早い段階でこの発言をしてほしかった

 

 

ヒーロー

エセル
  • 主人公達との戦闘中、カムナビが瞳の支配から逃れたのを皮切りに、「そうだ 自由だ 今 私達は」と言い、執政官達の命令に背きカムナビとの決闘を始める。しかし、そもそも主人公達との戦いを強いられたのはコロニー4を人質に取られたからであり、その状況が変わっていない以上全く自由ではない

  • 上記の状況で命令に背くということは、コロニー4がアナイアレイターで木端微塵にされても全く構わないということである。コロニー4解放直後に「私達にとってはカムナビとの再戦がすべて」とは言っていたが、全滅のリスクを背負うことまでコロニー4の全員が承知しているような描写は無いし、カムナビと戦っている最中の清々しい表情からは葛藤など微塵も感じられない。部下からの信頼が厚く、コロニー4存続のためにキャッスルに赴いた軍務長としての姿勢は一体どこにいったのか

  • 再生後、成長させたエセルをコロニー4に連れて行っても短い専用台詞があるだけ。もう少し何か用意できなかったのだろうか *36

 

ニイナ
  • コロニーイオタの執政官をウロボロスに始末させたいにもかかわらず、なぜかウロボロスである主人公達を襲撃する。手っ取り早く実力を知る必要があったと言うが、襲撃後にコロニーイオタに誘導することは全くないし、ウロボロスを抹殺する旨の発言をするし、主人公達がコロニーイオタに来た後も平然と迎撃してくる。発言と行動が全く一致しておらず、負け惜しみで全て計画通りだったとコジツケたように見える *37

 

ユズリハ
  • 「コロニータウは命の火が減ることを恐れていません」と言いながら、狩りのついでに見かけた主人公達を襲撃する。しかもその際に仲間のセリが「もう少しで命の火を奪えたのに!」と言うので、少なくともポリシーをコロニー内で共有できていない模様

 

モニカ
  • 杜撰な作戦でシティーウロボロスを破滅させかけた大問題ヒーロー。前述の通り、収容所からの脱出を丸投げして全く支援せず、不要なリスクを負った人選を行った。その結果シャナイアに裏切りの好機を与え、ウロボロスを敵に確保された上に、シティーの位置まで敵に知られてしまう。しかし、当人に自覚はないし、作中では特にお咎めがない

  • 娘のゴンドウに反抗されていることを伝えなかったせいで、主人公達がゴンドウに襲われ、極めて非協力的な態度を取られる一因を作った。ゴンドウが野蛮な性格に育ってしまったのもモニカの影響によるものと推測され、指揮官以前に親の責務を果たしていたのか疑わしい *38

  • アグヌスキャッスルを制圧し迎撃の恐れがなくなった後、ゴンドウはすぐ救援に来るがモニカは同行も連絡もしない。その後シティーで直接話しても作戦失敗の謝罪すらしない

  • また、「ずっと接触の機会をうかがっていた」「(主人公達は)まっすぐシティーを目指すと踏んでいた」と言いつつ、なんと大剣の大地で初めて主人公達と接触する。それまでに主人公達は幾度となく命の危機に瀕しており、シティーに勧誘すれば二つ返事で同行させられたタイミングが何度もあっただろうに、一体どこで何の機会を待っていたのか *39

  • さらに、ランツサイドストーリーのゆりかご奪取作戦もモニカが指揮していたが、ここでも失敗している。再び兵士とウロボロスを危険に晒したが、何も反省する様子はない

  • 以上のように、指揮官としての活躍に乏しく、実際に作中最大級の失敗を犯したにもかかわらず、モニカと対立する人間すらそれを指摘することはなく、最終作戦のオリジン攻撃まで指揮を取っている。小物揃いのメビウスとの戦い程度に苦戦している組織の長と聞けば、妙に納得がいくのが嘆かわしい

 

ゴンドウ
  • 「クソ女(モニカ)の差し金というのが気に入らない」、「(今を壊す、の意味を)分からせる」という理由で収容所に来た主人公達に襲いかかる。18歳にもなって指揮系統を無視しているばかりか、私情で仲間に攻撃を加えるのは軍人以前に組織の人間として失格である

  • 保守派の思想を持っているのに、エムに託された天空の砦の鍵を大事に持ち続けている。逆に言えばそんな重要な物を託されながらも収容所に引き籠もる選択をしている

  • モニカの娘でウロボロス候補筆頭でありながら退嬰的な思考に陥っているが、過去に何があったのかは不明。大義名分のもとで「どんだけの命が消えていったか」を気にしているが、年齢的に多くの死に直面してきたとも考え辛い

  • 天空の砦の鍵を託す相手を待つためにあえて収容所を出なかったと言うが、なぜ収容所で待っていたのか不明。ゴンドウが収監されていたせいでモニカが粗略な作戦を立て危機的状況を招いたことは確かであるし、鍵が反応した後も非協力的な態度を取り続けた意図も分からない *40

  • 蜂起の機会は何度もあったと推測されるが、自分は処刑されない立場である上で、「処刑されるのは一分にも満たない」という理由で静観を決め込んでいる。後に自分の発言を茶化すようなことを言うが、言動と行動が一致しているだけに仲間の処刑を本気で軽んじていた可能性が高い *41

  • 収容所から脱出するとき、「行くぞ 振り返るな」と号令をかけておいて、直後にシャナイアに呼び止められ立ち止まって振り返る。主人公達やアギョウウンギョウがゴンドウを逃がすために戦っているのに、一体何をしているのか

  • 粗暴な性格で、自分を慕うシャナイアに対しても冷たく当たることがあった。シャナイアの裏切りの遠因となったことを考慮すると無視できないが、本人が反省する様子は全くない

  • サイドストーリーにて、複雑な言語を解する温厚なターキンに対し差別的な発言を連発する。元々ターキン族が不遇なシリーズではあるが、聞いていて気分がいいものではない

 

ミヤビ
  • コロニーオメガの事故時、脱出ポッドにいるミオに自分の笛を託して死亡するが、ムービーを見る限りなぜミヤビが一緒に脱出しなかったのか分からない。あえて自死を選んだキャラは作中に存在するが、ミヤビがそうする理由はない。結果としてミオの心に深い傷を残してしまった

  • ノアとミオのおくりの旋律によりミヤビの記憶が復活するが、同じ場所にいたムンバの記憶は明らかに不完全であり、謎が多い。また、このとき終の剣が力を貸した演出があるが、この後全く回収されない

 

その他キャラクター

リク
  • シショーが誰なのか、なぜ魔剣ラッキーセブンを継承しているのか、なぜメリアと面識があるのかなど、やたらと謎が多い。どれもわざとらしいのでDLCでの回収が濃厚

  • リクが継承したラッキーセブンの材質はオリジンの金属だが、リク自身はラッキーセブンを「7種の白鋼から打ち出した」と紹介している。特殊な電波を発するオリジンの金属はただの白鋼だったのだろうか…?

 

ゲルニカ
  • ノアのブレイドを見て「こんなとこに墜ちたのもそのためか」「託してみてもいいかもなぁ」と言うが、詳細は不明。ラッキーセブン繋がりでDLCにて回収だろうか

 

ジャンセン
  • ウロボロス候補生の1人であり、ウロボロスを継承した主人公達を逆恨みし露骨に嫌悪する。タイオンこそ理解を示していたが、他の候補生達より明らかに活躍していない癖にこの態度なので小物感が際立つ

  • 収容所潜入前に「最優先はゴンドウの救出だ」と言うが、最優先すべきなのは情報の持ち帰りであり、作戦の目的を理解できていないまた、前述の通り複数パターン用意した脱出プランをあっさり棄却しゴンドウの一斉蜂起に乗ずる。後のサブクエストでモニカに思いを寄せていることが分かるため、個人的な媚び売りのためゴンドウ救出を優先した疑惑すら残る

  • ゴンドウが主人公達を襲っている間、呑気に観戦しながら「(強いのも)当然だ。ゴンドウは モニカさんの娘だからな」と言う。ゴンドウを放置すれば最悪ここで作戦が頓挫する恐れもあるのだが、作戦を成功させる気はあるのだろうか?

 

ディルク
  • ゲルニカを殺害した後、瞳の力を使って主人公達を孤立させるが、ごく短期間しか孤立させていない。「これで"世界はお前らの敵"だ」と大層なことを言った割にやったことがしょぼい *42

  • ケヴェスキャッスルにて、体の突起で空気の流れを感知し、死角からの攻撃も察知できるという設定が紹介される。しかし、この設定はその後使われることはないし、ゲルニカの不意打ちは普通に食らっていてまるで活かされていない

  • 彼と相性が良さそうな下衆メビウスがいくらでもいる中、あえてヨランと組んでいた理由が不明。一緒に賭けをするくらいの仲ではあるし、メビウスであること自体に高い価値を見出している点では共通しているが

 

ヨラン
  • 泥人形に人間の記憶を移し替える超常の力を使うが、コロニーラムダ以降全く使わない。しかも生前の関わりも一切ないタイオンへの嫌がらせにしかなっていない

  • ランツに対しインタリンクを提案するが、ケヴェス同士なのでインタリンクはできない。メビウスなら知っていて当然なのだが

  • 賞賛を受けるためにメビウスになったと語るが、女王はともかくほぼ全てのメビウス(執政官)は誰からも賞賛されていない。単に強くなりたかったとか、支配する側に回りたかったとか、そのような動機の方がまだ理解できる *43 *44

  • 最後はノア達の説得に応じ、インタリンク相手のディルクを道連れに死亡する。自分の命と引き換えにノア達を守ったのだが、なんとノアにもミオにもおくられず、あまりに報われない最期を迎える

 

エム
  • 天空の砦の鍵をよりによってゴンドウに託す。エムはニアから鍵を託されているが、その理由についてニアは「きっと"本当のあなた達"に出会えるはずだから」と言うので、ノアとミオに直接渡すことを期待しての行動だろう。自分で直接渡さなかった理由がはっきりしないし、結局ゴンドウはその後収監される上に主人公達に暴行を働くような人物で、明らかに人選ミスである

  • メビウスになる前にニアと一度会っているらしいが、詳細は不明。ニアのサイドストーリーでニアの子孫がミオであると示唆されるので、そのことだろうか

 

エヌ
  • メビウスアールとブイが戦争を使った賭けをする様子を見て「"ここ"には下卑た享楽しかないのか?」と見下す一方で、ロボメリアを通じてメリアにウロボロスを倒す様子を中継放送したり、ミオを寿命まで処刑せず成人の儀を執り行い消滅させようとするなど、自身も悪趣味な「余興」を繰り返す外道に過ぎない *45

  • 1000年以上もの間、限られた時を共に生きたいというエムの思いに気付かず、自死でもしないと思いが伝わらないと考えたエムに先立たれる。さらに、その後はついさっきまで消滅させようとしていたミオをエムの代わりに奪おうとして主人公達に襲いかかる。ミオからエムの思いを聞いても考えを曲げない様は病的なまでに偏執的であり、1人のキャラとして見苦しい *46

  • 大昔から終の剣を持っている描写があるが、どういう経緯で入手したのか不明。ラッキーセブンと合わせてDLCで回収だろうか

 

シャナイア
  • 収容所編でロストナンバーズの協力者達と一緒に裏切る演出があるが、協力者達の素性は不明のまま。シャナイアを断罪するなら彼らもそうすべきではないだろうか

  • ティーへの攻撃が空振りに終わった後、拳銃自殺して「再生」を試みるが、結局メビウスとして転生してしまう。シャナイア自身は「思うさまに やり直せる」と理解するが、メビウスは死亡すると復活できない(メビウス自身も本能的に察知する)。しかし、特にそれを気にかける様子はない

  • 物体の動きを止める超常の力を使うが、命の火時計の支配下にないシティーの人々や主人公達にもなぜか力を行使できる。空気のような非生物にも有効な力なので事情が異なるのだろうか

 

エックス
  • アグヌスキャッスルにて「エヌは終の剣を持つ者 ここで消えてもらっては困る」と言いエヌを回収するが、その後ゼットがエヌにやらせることが単騎特攻で、敗れたエヌが消失した後も特段大きな変化はなく、何がどう「困る」のか分からない。ゼットにトドメを刺したのはエヌとエムだったので、そういう意味での「困る」だろうか

  • ウロボロスを「あたし達が与えてやった」と言うが、作中のどの設定とも噛み合わない。そもそも自分達の脅威になる力を「与えてやった」とはどういうことなのだろうか?ゼットの理を超える力は本来無いから構わないと思ったのだろうか *47

 

ワイ
  • 5年前のコロニーオメガで「得体の知れない」検査や「何らかの」実験を行っていたが、詳細は判明しない。ミヤビを死亡させた実験失敗事故についても結局何の実験をしたのか分からない。命の火時計の色繋がりで輝煌の火時計に関する検査や実験だと推測はできるが…

 

ゼット
  • 1000年前、「その刻が訪れた者には 相応の姿を与える」(=成人の儀を行う)ことを自ら望む。メビウスブイが言うように、天寿を全うさせることはメビウスにとって得にならないのだが、なぜ望んだのか分からない

  • 「面白い」という理由でヨランやクリスをメビウスにする。しかし、ノアとゆかりのある人物や思想の強い人物だけでなく、どうでもいい小物も大量にメビウスにしていて嗜好に一貫性がない

  • 神に等しい地位に君臨しながら弱者を盾にした自己弁護を図る。ゼットだけがこの思想を持っているならまだしも、クリスによって事前に示されているので新鮮味がない

  • 最終決戦にて「オリジンを動かせば 静止した時が流れ始める。相反する世界が重なり その先に待つのは消滅」と言うが、オリジンは世界を再生させるための機構に過ぎず、融合それ自体を促進しない

  • メリアからは「ゼットは想いなのだ」と言われるが、最終決戦の最後に「ゼットでもメビウスでもない たった一つの 切なる願い」にいつの間にか変貌し、「願いに あなた達の想いは届かない」という理由でエムとエヌにより葬られる。願いの方が想いより強いという話はあまりに唐突で、いまいち納得できない

 

 

 

最後に

自分はゼノブレイド3を「そこそこ面白いゲーム」と評価しており、特にバトルと探索は気に入っている。この記事は、様々ある自分の感想の中で、どうしてもネタバレに触れるストーリーとキャラクターの不満点・疑問点・問題点を抽出したものに過ぎない

それを踏まえた上で言うと、残念ながらゼノブレイド3のストーリーの個人的評価は低く、10点満点中4点くらいになる。ストーリー上重要な場面なのに破綻が多すぎる収容所編と、放置される伏線や設定の数々が特に評価を落とした。

キャラクターについても難点を多数挙げたし、特にノアやモニカの難点はゲーム評価に悪影響を与えた。しかし、キャラクターについては良い点も多く、ヒーローはほぼ全員好きになったし、メインキャラも印象的だった。ゼノブレイド3はキャラの描写が本当に多く、全てのヒーローやメインキャラに専用クエストが用意されている。この点は実に素晴らしい。

改めて言うが、総合的にはゼノブレイド3を気に入っている。DLCの追加は確定しているので、フォローできる難点は上手くフォローしてほしい。

 

 

 

コメントについて

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例 「話の粗探しばかりの最悪な人生を歩んでいる」 「とりあえずこのゲームを面白がって楽しんでる奴 腹立つわ」

 

 

 

 

 

*1:10年生き残る人間がほぼいなかったので、それで十分だったということだろうか

*2:この10年という期間は誰が規定したのかも分かっていない。エヌによると「たとえ世界を本来の姿に戻せたとしても」寿命が戻る保証は無いようで、ゼットの支配の中でも特殊なものなのかもしれない

*3:余談だが、意外さだけで言えば、今作でプレイヤー達を最も驚かせたのはエンディングで映るレックス達の写真だろう。意外であれば良いというわけではないという好例である

*4:ゼットが引き立て役として下衆を大量採用した可能性もなくはないが、そういった嗜好がある描写も無い

*5:メビウスワイによると、メビウスは長く存在している故に、その多くは「存在の意味を失い 世界と共にゆっくりと疲弊している」らしい。メビウスの多くが外道であることと無関係ではなさそうだ

*6:本来想定されていた世界の変遷は 衝突→消滅→再生 であり、オープニングを見る限り世界は衝突前に静止している。これを考慮すると、静止した時が動き出して次に起こるのは衝突であるが、実際には再生が行われている。この点は謎のまま

*7:「偽りの死しかない世界なら ない方がまし」など、アイオニオンよりは融合前の世界が良いことは間接的に示されるが、せっかくならもっと直接的に示してほしかった

*8:主人公達も勿論だが、オリジン攻撃に参加した世界中の人々も納得できたのか疑問が残る。たとえばコロニー4のボレアリス達は「俺達の新しい世界を」創るために協力していたが、一昔前の世界に戻る結果は予想していたのだろうか。また、シティーに相当する場所は融合前の世界には存在しないが、ゴンドウやモニカ以外のシティーの人々は納得していたのだろうか。ゴンドウが新しい世界にまた生まれてこられると確信していた理由も謎のまま

*9:主人公達が解放したコロニーの人々は、各サブクエストでも分かるように命の火時計無しに生活する工夫を重ね、アイオニオンでも人間らしく生きられる基盤を築いていた。彼らが現状の世界を捨て去る判断をするには、相当の勇気が必要だったと思われる

*10:ゴンドウの識別装置が問題にならなかったのは偶然ゴンドウが蜂起を計画していたからであり、通常の脱走であれば間違いなく障害になっていた

*11:「ゴンドウが天空の砦の鍵を持っている」という情報ではなく、「ゴンドウが女王の居場所を知っている」という情報だけ得られた経緯も不明

*12:ノアとミオに天空の砦の鍵が反応したことは結果的にプラスとなったが、それを予想できたはずもない

*13:脱走を防ぐための識別装置をキサメが大量に持ち出せた理由も判明しない。警報の大合唱の中、運良く脱走できたのだろうか

*14:ゴンドウ含む囚人の識別装置のことを指していたとしても、それは通風孔でなくとも作動するはずだし、前述の通りゴンドウ救出は副次目標に過ぎないのでおかしい

*15:ついでに言えば、シティーには一般的な「人間」とノポン族しか居ないため、たとえばユーニのようなハイエンター系の種族が収容所に行けば確実に目立ってしまう。なお、ゼオンシティーの大通りに連れていくと頭の羽で注目を集める会話が発生する

*16:もし外部連絡できるなら本作戦の前提が完全に崩壊するので多分できないのだろうが、それすらも可能性に過ぎない

*17:常に強大な兵力で威圧しているならともかく、ゴンドウ曰く看守は「ザコ」であり(実際ザコだとサブクエストでも確認できる)、大規模演習時は衛兵が約30人しかいないことが分かっている。平常時に10倍相当の戦力が配備されるとしても約300人、1000人超の囚人の1/3にも満たず、平常時ですら圧倒できる可能性がある

*18:さらに言えば、収容所の囚人は「シティーの位置」というメビウス陣営の勝利に直結する極めて重要な情報を知っているが、特に尋問も、処刑の免除をダシにした取引もされていない。シャナイアがリークするまでシティーの位置を特定できなかったのはメビウス陣営の明らかな怠慢である

*19:ちなみに、シャナイアの内通を受け投入されたキャッスル直衛隊達の戦力は50人+ギュリヌス3機+テストゥド4機+メビウス2人。かなり小規模に思えるが、メビウスウロボロスを抑えられれば十分という目論見だろうか

*20:ヨランの死因は消滅現象なので、まず粒子は出ないだろうが

*21:ゼットがノアに迫ったのは、「ミオを殺すかシティーの人々を殺すか」のような選択ではなく、「ミオを蘇らせ共に永遠を生きるのを諦めるかシティーの人々を殺すか」という選択であった。これは自己の利益の喪失と大量殺人を天秤にかけるもので、この二者択一で後者を選ぶ時点で既にまともとは言えない

*22:もちろん、ノアの意志の強さは「限られた未来しか選べない世界をぶち壊したい」という欲求によるものであるが、ミオへの執着心とも無関係ではない

*23:収容所編ではあっさり諦めているが、ニイナからは「判断力はあるのにあきらめが悪い」と言われている

*24:一方、収容所でゴンドウがミオの寿命を嘲ったときは、怒りを露わにしてミオに制止されている。ノアもちょっと前まで似たようなことをしていたのだが

*25:タイオンの料理の酷評を聞いたとき「大丈夫さ 飲み込んでしまえば大抵のものは何とかなる」と言ったり、笛をそのまま持っているようミヤビから言われたとき「きれいに洗って返すから」と言うなど、ユーニの話の通り「天然」であるのは間違いなさそうだが、ゼットとの戦いの中では不自然なほど察しが良い

*26:たとえばルシオーネや檻房長、シドウヒーロークエストの復讐者があげられる。どうでもいいがユニークモンスターの「アグヌス暗殺班」を倒すと墓が出現する

*27:一方で、収容所での撤退戦など、相手を殺さなければ自分達が死ぬような場面でも不殺を貫いている。「再生」の仕組みを知った後でも無理に守る必要はあったのだろうか

*28:キリエ含む新兵は「前線から離れた場所で」待機を命じられていたことが後に分かる。ミオ含む軍楽隊は前線に配備されたと考えるのが妥当

*29:トライデンとの面識がありながらコロニーミューの副官として潜伏しつつ外患を誘致し、戦死予定者を名簿で管理していたメビウスアイや、成人間近の人間を計画的に事故死させ、他の人間が憂う姿を見て楽しんでいたメビウスユー、生前に実剣で敵味方問わず殺戮を繰り返し、殺した相手の首を収集して保管していたメビウスディーなど、まさに人の命を弄んでいたメビウスは沢山いた

*30:余談だが、同サイドストーリーの舞台である「ゆりかご輸送部隊野営地」は稼ぎの名所である。ラッキーセブンで数多のケヴェス兵を即死させ、カードゲームができそうな数のケヴェス兵の認識票を集めることになる。サイドストーリーの内容を考えると「悪い冗談にも程がある」

*31:なお、セナのクラス破砕士はミオのクラス疾風士より遥かに優秀で、セナの素の攻撃力は全キャラ中1位である。メタ的な意味でもセナはシャナイアと全く類似していない

*32:斥候の足跡を見ただけでノアがコロニー4の戦力と断定しているし、後にコロニー展開情報の話題になったとき「エセルのコロニー4くらいならアタシらの耳にも入ってくるけど」と言っているので、おおよその位置は知っていたと考えるのが自然

*33:ゲーム的な都合はあるだろうが、西側は東側より20レベル以上高いモンスターの巣窟であり、コロニーイオタの門は北側から開かないので通り抜けすらできない

*34:Ver. 1.1.1では修正済だが、無理矢理北から行くこともできる。レベル100のモンスターを倒す必要があるし、フラグが立たず進行不能になるのでやはりお勧めはしない

*35:この会話の直前、エセルが「昨夜の話では 君達の目的の場所は大剣の大地だったな?」と言うが、昨夜の会話の中で目的地に関するものはなかった。本来は目的地の話やタイオンの見立てを含むシーンがあったのだろうか

*36:ちなみに、成長後のエセルを連れた状態では執務室のボレアリスとの会話が専用のものに変化する。残念ながら彼が終始困惑するだけの内容

*37:ついでに言えば、主人公達を煽るニイナを諫める副官コトリも最初の襲撃では主人公達を挑発しており、行動が一貫していない

*38:サイドストーリーやサブクエストでは、モニカは親らしい側面を見せているし、ゴンドウは本心ではモニカを嫌っていないと分かるが、本編の行動に反映されていないのであまり重要ではない

*39:少なくともケヴェスキャッスルでは、ゆりかごよりウロボロスを優先して回収すべきではなかったのか

*40:ミオに決意を話させるために無理矢理口論する展開を作ったのではと邪推できてしまう

*41:それどころか、ゴンドウ自身が保守派の思想に染まっていたことを考慮すると、彼女が蜂起を抑止していた可能性すらある

*42:ちなみに瞳で操られミオ達に攻撃したコロニーガンマの兵士達は全員行方不明になっている。ハクトと同様に殺されたとタイオンは予測しているが、少なくともメビウスにはそんなことをする理由はなく、詳細は不明

*43:トライデンのようにコロニーの人々に信頼されていたメビウスも存在するが、彼は例外中の例外であるし、ヨランが彼のようなメビウスを目指していた描写などあるはずもない

*44:余談だが、生存のヨランはヒーラーであり、ヒーラーはこのゲームにおいて極めて重要なロールである。成績最下位ながら「回復能力はホンモノ」と評価されているので、生存していれば少なくともお荷物にはならなかったと思われる

*45:余興を行うのはゼットに享楽の意義を説明された後であり、彼に感化された可能性はあるが、変化が極端すぎる

*46:こんな惨めな悪党とノアが元々同一人物であり、ノアの株まで落としている。ノアの項で書いたようにノア単体でも相当に問題のあるキャラクターなので、2人合わせてますます印象が悪い

*47:ウロボロスの起源の情報として、「ケヴェスとアグヌス 二人の女王によって生み出されたと言われている」というモニカの発言や、「オリジンを構成する物質と 私のこの胸の心(コアクリスタル)が触れ合うことでウロボロス・ストーンは創られます」というニアの発言がある